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熱中症事故の予防対策に!WBGT
暑さが原因で起る熱失神、熱けいれん、熱疲労、日射病などの暑熱障害を熱中症といいます。中でも日射病(熱射病)は神経障害などの後遺症を残したり、時には死亡することもあります。
日常の「暑さ」は気温で知ることができます。しかし、実際に感じる「暑さ」は、気温(乾球温度)だけでなく、湿度(湿球温度)、輻射熱(黒球温度)、あるいは気流(風速)などによって異なります。そこで、「暑さ指数」(総合温熱指数)としてWBGTの指標が有効となります。
熱中症(日射病)による死亡者数とWBGTとの関係を求め、日本体育協会では「熱中症予防指針」を公表しています(上図)。熱中症を予防するためには、その日の「暑さ」を知って、休憩や水分摂取などに心掛けることが必要です。最近では、IT技術を使ったポータブル型のWBGT計が多く市販されるようになりました。これらを使って、熱中症予防に務めて、暑い日本の夏を安全に過したいものです。(至学館大学教授 医学博士 朝山正己)