2012年6月6日、日本全国で金星が太陽の中を移動する黒い点になって見える「金星の日面通過」を観察することができました。弊社の本社があります名古屋では、食の開始時には雲がかかっていたものの、ほとんどの行程を観察することができました。金星は普通の視力の持ち主が見ることができる限界付近の大きさなので、遮光板を用いた肉眼での観察では見える人と見えない人に分かれました。 |
1.天頂を上にした場合 太陽自体、日周運動に沿って向きが変わっています(太陽黒点の配置に注目)。 金星の動きは曲線を描いているように見えます。 |
2.北を上にした場合 金星の動きはまっすぐな線を描いています ※黒点の動きにも注目、太陽の自転により黒点もわずかずつ西(画像の右方向)へ移動しているのがわかります。 |
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次なる一大天文イベントとしては、2012年8月14日の未明、石垣島などの一部地域を除くほぼ日本全国で、金星の前を月が横切ってこれを隠す「金星食」が観察できます。 金環日食や金星の日面通過と違って、遮光板などがなくても裸眼で安全に観察できる点、魅力的な天文イベントです。天体望遠鏡や双眼鏡があれば、より詳細に観察することができます。 全行程が観察できる好条件での金星食は非常に珍しく、比較的条件の良い金星食となると、次回は2063年5月31日となります。お見逃しなく―― |